ごあいさつ

すべての人に感謝して

2019年10月13日未明、長野県の北東部にある赤沼地区は大水害に見舞われました。台風19号による大雨により、近接している穂保地区の千曲川堤防が決壊したのです。
信州りんごの一大産地である、国道18号線沿いの通称「アップルライン」にある弊社店舗は1階の天井すれすれまで水が入り、店舗も、住居も、まさに収穫間近だったりんごも、すべてがこの半日程度の間に変わり果ててしまいました。

農園を始めてから、私はもちろん先代・先先代でも経験したことのない大災害で、いつ店舗は再開できるだろうか、再び美味しいりんごが届けられるかどうか…と、とても大きな不安を胸にしながらも、地域の人たち・社員とともにすぐに災害復旧を開始しました。

そして全国的にニュースで報道されたこともあり、全国各地からのボランティア支援や励ましのお手紙、お電話をたくさんいただきました。長野県、長野市からも多くのご協力、ご支援をいただきました。中でも、長野県内をはじめ全国各地から駆けつけてくださったボランティアの方々には、朝から夕方まで片付けを手伝っていただいたにも関わらず、当時の混乱の中で、しっかりとお礼も申し上げられず、また、ご連絡先もお伺いしていなかったため、いまだに感謝の気持ちを伝えきれずにおります。この場を借りて心からの御礼を申し上げます。
ご支援いただいた皆様のパワー、そしてお寄せいただいたたくさんの温かい励ましのお言葉に支えられ、そのお気持ちを糧にこれまで復旧作業を進めてまいりました。

2020年春、水害に耐えたりんごの木々は5月のゴールデンウィークの頃には満開の花を咲かせてくれました。木の状態も今年は良いように思います。
そんなりんごの姿を見て、私たちりんご農家は勇気づけられ、今年も美味しいりんごをお届けするために日々畑作業に精をを出しています。

長野の復興の様子、そして美味しい信州りんごについて少しでもお伝えすることができたら幸いです。

2020年8月 成増農園

お手紙 満開のりんごの花 収穫の時期のりんご